孫子 十三.火攻(後半)

 夫れ戦勝攻取して其の功を修めざる者は凶なり。命[なづ]けて費留と曰う。故に明主はこれを慮り、良将はこれを修め、利に非ざれば動かず、得るに非ざれば用いず、危うきに非ざれば戦わず。主は怒りを以て師を興こすべからず。将は慍[いきどお]りを以て戦いを致すべからず。
 利に合えば而ち動き、利に合わざれば而ち止まる。怒りは復た喜ぶべく、慍りは復た悦ぶべきも、亡国は復た存すべからず、死者は復た生くべからず。故に明主はこれを慎み、良将はこれを警[いまし]む。此れ国を安んじ軍を全うするの道なり。


 そもそも戦いに勝利して戦果も得たのに、それを一つの成功として収めないのは不吉な行為だ。こういうのを力を浪費し戦地に足を留めていると言う。だから、賢明な主はこのことを熟慮し、良い指揮官は一つの成功として戦いを収める。
 利がないのなら行動は起こさず、得るものがないのなら戦力は使わず、危険が迫っていないのなら戦闘を始めない。主は怒りをもって戦力を動かすべきではなく、指揮官は憤りをもって戦いを行うべきではない。国益に合うなら戦力を使い、合わなければ使うのをやめる。怒りはいつか喜びに変わり、憤りはいつか楽しさに変わるが、国は滅べば再び興ることはなく、死んだ者は二度と生き返らせることはできない。よって、賢明な主は戦力を使うことに慎重で、良い指揮官は軽率に戦闘を始めることを戒める。これこそが国を安泰なものにし軍を保全する道なのである。

※上記の文章は書き下し文・訳文とも、編集者のチェックが入っておりませんので不完全です。下記の書籍を参照していただければありがたいです。

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