面接で営業、『○○を私に売ってみて』@面接名言

<スクリプト>

面接官「1分間時間を与えるから、君の目の前にあるその会議机をよく観察して、その後に私へその会議机を売り込んでみて。」

(その会議机は3人掛けが可能な横長のもの。机板は白い。机板に2脚、下部の方で枝分かれして4脚になり、キャスターがついている。机板の下には簡単な棚があり、そのまえに幕板がある。机板は前方に跳ね上げるような形で折りたたむことが出来る。)

(1分後)

応募者「では、始めます。(ちょっと声の調子を変えて営業ごっこスタート)お伺いしたいのですが、御社では今どのような会議机を使っていらっしゃいます?

面接官「ん~、よくある普通の会議机だよ。あの脚が折りたためるヤツ。」

応募者「それはどんなシチュエーションで使っているのでしょうか。

面接官「そうだね~、会議にも使うし、外部の講師を呼んで研修を行う時にも使うよね。」

応募者「それで使い勝手はどうですか。良いところも悪いところもあるんじゃないですか。」

面接官「うん~、折りたためるからかさ張らなくて済むよ。悪いところは壊れやすいとこかなぁ。」

応募者「ん~、なるほど。・・・・ところで御社には女性社員が多くいらっしゃるのですか。」

面接官「半数近くが女性だね。」

応募者「これからの企業は女性を戦力として活用すると同時に、より女性に優しい職場で無いといけませんよね。

面接官「そうだよね。で、それ、机と何か関係あるの?」

応募者「はい。会議机にもしキャスターがついていたら、女性でも簡単に収納できますよね。脚を折りたたむタイプだと抱えて運ばないといけませんから結構面倒です。それにその脚の部分が壊れやすいでしょうが、机を跳ね上げるタイプなら折り畳みが簡単なので女性でも簡単に扱えて壊れにくいです。さらに前に板(※注:幕板)がついていましたら、足元が隠れて研修でも講師の目を気にせずに済みますから、女性には喜ばれるのじゃないでか。」

面接官「まぁ、そうだろうね。」

応募者「今回私がお薦めする会議机は、そういうことが可能になるこの机なのです。」


<注釈>

 売るモノを『売りたい』からといって、そのモノの価値をいくら説明しても、売られる方はそう簡単には買いません。たとえ、売る側のモノの説明が上手くても、そしてその説明を売られる側が理解・納得しても、お金を払ってまで買うかどうかは別問題。
 売られる側は、そのモノを買うとどうなるか、そのイメージが湧かなければ買いません。そのモノが無い時より有る時の方が、より快適になるようなイメージが湧かなければ買いません

 ここで言っているイメージとは、買う側の頭の中で絵になって思い浮かぶような具体的な想像のことです。

 その想像、イメージを湧かせるためには、まず相手の現状を把握しないといけません。次に、そのモノが有ることでより快適になるためには、現状の中で見出せる課題をきちんと認識しないといけません。
 『△△が課題で、△△を××すれば○○になる』といた課題設定ができれば、売られる側は持っている資金と比べて、買うことを真剣に検討します。

 現状把握 → 課題設定

 これが『営業』を行う基本となります。
 このスクリプトの応募者は苦戦をしていますが、何とか現状把握に努め、『より女性に優しい職場』という課題を設定しています。机の長所を言わず、あくまでその課題を解決するものとして机を売り込んでいますね。こういうことは学生の方でも、いや学生だからこそおぼえておいたほうが良いでしょう。
 学生ならまだ本格的に職に就いたことがありませんから、「仕事のリアル」を知りません。それでも、仕事とはどういうものかを学ぼうとする姿勢は、採用されるには不可欠なものではないでしょうか。


 採用側は、学生気分の応募者を採用しません。また、転職者で、社会人として仕事を経験しているはずなのに、仕事の方法論をきちんと論じることができない応募者も採用しません。「仕事のリアル」を知る者こそが採用されます。転職者はもちろん学生でも、応募先の「仕事のリアル」を感じ取り、自分の仕事の方法論を自身のスペックとして示すことのできるようにしたいものです。そのためにも、営業をはじめとしたビジネススキルを学んでおきましょう。
 ちなみに昨今は公務員(特に市役所)でも、このようなスキルが求められます。油断なきよう。

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