不安定な心は伝染する@「就活ワークショップ」(個人宛文面)

 以下の文面は、私が主宰する研修に参加した学生への個人宛メールの内容であります。プライバシー保護のため、一部削除・改変・伏字などを行っていたり、このブログ用に太字処理や段落がえ、文字の大きさの変更など施しておりますが、文面はその学生、個人宛に送ったほぼそのままです。そのつもりで読んでください。

 この女子学生は、私の研修に参加を熱望し、その研修や個人面談の内容にも満足していたにも関わらず、わずか3回の出席で、突然『精神不安定で体調を崩したので欠席させてください』とのメール連絡を寄こし、そのまま来なくなった人物です。
 彼女からのメールには他にも様々に自分の将来への心配や現状への不安が綴られてありました。私から受けた助言や、他の人から受けた助言などを消化し切れず、混乱していた様子でした。
 そんな彼女へ何回か送信したメールの一通を以下に紹介します。背景について詳細を書いておりませんので一部意味不明のところも読者の皆様にはあるでしょうが、「社会に出るという試練を前に、強くあって欲しい」という願いはこれを読んでくれている全ての人に伝えたいので、ここに掲載しました。
 特にみなさんに理解して欲しいことは、不安定な気持ちは自分だけでなく、他人に不安を感染させ、周囲にも迷惑をかけるということです。このことについては、また別の機会にも詳しく述べたいと考えております。


  ○  ○  ○  

件名「演技」

 今日は会えなくて残念だった。明日元気に○○へ出席してくれることを楽しみにしている。
 ○○を欠席したところで何の解決にもならない。不安が膨らむだけだ。恐怖は逃げれば余計に追いかけてくる。寂しさにかまけていたら、自分の感情に溺れてしまう。
 私も含め精神が絶対的に安定している人間なんていると思うのかね。航海と同じで、波の上の不安定な船を必死で漕いでいる。生きるとはそんなものだ。そして、時々穏やかな海に出ることがある。それでまた嵐が来る。そんなものだ。
 早く終わらせたいという心で勉強すれば、採用側に不安な心を見透かされて余計に戦いを長引かせる。
 また一人ぼっちになってしまうという恐怖に駆られていては、君の魅力が損なわれてしまうから、余計によき人脈を遠ざける。
 「どうなったっていい。いまやるべきことをやるしかない!」その覚悟が「どうにかなった未来」を君にもたらしてくれる。
 甘えるなよ。いいか。『精神不安定で体調を崩して~』などと告白することは格好悪いことだ。社会では通じない子供の言い訳だ。大人だって精神不安定で体調を崩してしまうことはある。だが、マトモな大人なら意地でもそれは口にしない。誰にも言わない。そんな素振りを見せない。だから克服できる。君は『精神不安定で体調を崩して~』と私や誰かに言うことで「おうおう可哀想に。慰めてあげよう」と言ってもらいたいのか。
 そうではあるまい。
 だが、そのように望んでいる様に思われても仕方がない。そしてそう思われたとき、君の美しさは損なわれる。怯えているウサギは可愛くない。
 幸福に生き残ることを、真に望んでいるのなら、精神が安定している、気力が充実している「ふり」をしろ。演技し続けよ。
 それがやがて本物になる。強くあれ。
 そして強くなるからこそ、時々見せる弱さが魅力となる。すなわち弱くなることが許される。そのとき初めて人から慰められることが許される。なぜこんなことを言うか分かるかね。今のまま弱さを露呈すれば、ずるずると君は甘えてしまい、結果的に君を慰めてくれる人にも負担を負わせるからだ。その人をも道連れにしてしまうのだ。または、同じ弱さを持ったもの同士で、何の解決にもならない傷のなめ合いをすることになる。それでよいのか。
 もしそれがイヤなら、あす何事もなかったかのように平然とした顔つきで○○に参加せよ。もう一度言う。本物になるためにまずは演技しろ。また会おう。

追申:不安定な心は伝染する。あえて私の恥を言う。今日、君からこんなメールを受け取って、今日一日私の心中が穏やかだったと思うかね。
 しかしながら、その「悲しみ」や「心配」を今日面談や研修に来たメンバーに伝染させたと思うかね。


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